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I歯科医院の高楊枝通信。

若い子シリーズ26.00

 
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16歳男子、左右6、舌側カリエス

非常に珍しいタイプのカリエスで、通常はあまり見かけない。
舌側(内側)は唾液も流れるし、酸が溜まるということもないからだ。
考えられるのは虫歯ができ始めた頃は、舌をこの部分に密着させるような、生活習慣上の何かがあって、酸素濃度が他の部分より少なく、酸素濃度差腐食が起こった可能性があったということだ。

この歯が虫歯になった時期は萌えてくる6歳から小臼歯の4番、5番や12歳臼歯の7番が萌えてくる以前と思われる。もし年齢とは関係のない何らかの原因があるとすれば、4、5、7番も同じところに虫歯ができてもおかしくないからだ。

6歳〜12歳までの間に何が起こっていたのか?
今となっては想像の域を出ないが、寝相によっては虫歯ができやすい部分がある経験をしたことがある。
以下の例では、横向き寝をしていて、虫歯のある方を上にしていたという。

結論は唾液が溜まりやすいところはプラーク中の酸性度が低くならないからだということになった。
酸がなければ虫歯にはならないからだ。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-26189/

この子は左右6の虫歯を比べると、左側の方がより進行している。

右側(鏡像:左右反対ということ)

左側(鏡像)

前述の理論によれば、6〜12歳の頃は右下寝をしていたということになる。
現在は仰向けで寝ているそうだが、以前は右下寝をしていた可能性が高い。その傍証を探してみることにした。

まず顔貌見てみると、左の口角が上がっているように見える。これは右側から圧力がかかり下顎が左方に変位し、そのまま歯列が完成して中心咬合位が確立してしまったが、筋肉の緊張は左側に多く、筋バランスは取れていないと思われる。口角挙上筋は左側が短くないとその位置をキープできないのだが、短いということは常に緊張しているということだ。
要するに6〜12歳の歯列完成期に右下寝をしていた可能性が高い。

上顎の歯列だが、右下寝をしていると、右側が頭の重さで布団に押されるので、直線的(一見正常)になり、反対側の左側はそのしわ寄せが集中し歯列が乱れる。
正中線が左側に傾斜しているのが判ると思う。骨も持続的な力がかかると変形する。

その内、この子のように横向寝をしていて、2番がクロスバイトになっていたのを矯正治療したが、寝相は改善できなかったので、後戻りしてしまった症例をご紹介しよう。

寝相は不正咬合に大いに関係する。歯並びを良くしたければ、仰向き寝ができないと難しい。

鏡像

下顎だが、舌の位置を基準にして見てみると、下になっていたと思われる右側から頭の重さに押され左方変位しているように見える。舌の向きは筋バランス位で、筋肉の長さは寝相で変えることは難しいと思われるからだ。

鏡像

正面観(正像)を見ると、下顎は左方変位しているし、上顎は左側に歯牙が押されていて、右側の方が奥歯まで良く見える。

次回は実際のCR充填過程の予定。

つづく

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