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今日の何やっているの?シリーズ430

 
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40代男性、左下5、残根上のCR

表題のレントゲン写真を見ていただけると判るのだが、
他の歯よりも短くなっている。

これは歯冠が崩壊したまま、もしくは冠が脱離したまま、長期間放置していた結果起こる。歯は噛み合わせの相手を求めて伸びる性質があり、この場合噛み合わせの相手はとんでもなく遠くにあるので、伸びていく過程で歯肉より出ている部分は徐々に溶けてしまって、その結果歯根が短くなってしまった。

残根という言葉のニュアンスとして、根が残っているだけで、この上に歯を人工的に作って噛み合わせることは物理的に難しいということがある。
根の長さより歯冠の長さが大きければ、咬合力、特に側方力に耐えるのは難しくなるというのはテコの原理の応用として理解しやすいだろう。

要するに残根=抜歯の対象ということだ。

しかし、実際にやってみると意外に保つことが多い。患者さんも諦めないでよかったとおっしゃっていた。

この症例は2015/09/29のもので、4年ほど前のことだ。

before

軟化象牙質除去。維持(取れない)のためのディンプルやアンダーカットを形成する。

CRで歯冠全部を口腔内で築成するのだが、この時点でほとんどの歯医者はギブアップだ。
一般の歯医者は歯を作れない。なぜなら実用レベルの歯を作る実習をしていないからだ。外注すれば良いとハナから思い込んでいる。

after

バイト調整後

そしてこれが現在の様子。しっかり馴染んでいて、僕も見逃していたw
2019/03/14

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