歯科医院長mabo400のブログ

今日の何やっているの?シリーズ485

2021/03/13
 
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50代女性、右下6、歯髄息肉、咬合性外傷

年末に我慢ができないくらい痛んで、いつもは飲まない痛み止めを飲んだくらい。その後何度か痛んで、このところ痛みはない。

表題のレントゲン画像を見ると幾つか気になる所見がある。

1、虫歯が大きく歯髄に近づいていることはもとより、今は痛みがないということ、歯根尖付近の陰影から歯髄はすでに失活(死んでいる)している可能性が高いと思われる。
2、第一大臼歯にもかかわらず単根歯(通常2〜4根)で通常の咬合力に耐えられない可能性がある。
3、咬合調整中に判ったが、犬歯誘導が失われており、側方運動時に全ての臼歯が当たる。
4、それもあってか、歯槽骨の水平吸収(歯周病所見)だけでなく、6番(第一大臼歯)には顕著な垂直吸収(咬合性外傷所見)が認められ、動揺度2となっている。このままでは早晩咬合痛が出た後、抜歯になると思われる。
5、歯ぎしり、食いしばり等のブラキシズムだけではなく、スルメを食べると弱っている歯茎が鍛えられ動揺が収まるのではないか?と考えて実行しているとか、やっていることが咬合性外傷そのものだ。

とりあえず、虫歯の部分を修復・再建し、咬合調整で外傷力を軽減してみることにした。

虫歯を取り除いていくと痛みを感じる部分があり、歯髄はまだ生きていることが分かった。生きているとはいえ、外来刺激抵抗形態の歯髄息肉になっている。まるで10代のような生命力だ。10代までは露髄した後、失活しないで息肉となっている歯髄を見ることがあるが、40代以降ではあまり見かけない。
露髄した時点で痛みが出なくなり、歯髄は息肉化したものと思われる。

歯科医学の常識的には歯髄息肉をそのまま直接覆髄して保存するなど有り得ないとことだ。なぜなら歯髄は細菌感染しているからだ。
もし、歯髄を抜かずに保存できると言えば歯科医師国家試験に落第するほどのものだが、実際にはなんともないことの方が多い。
この理由は従来の治療体系そのものに誤りがあったということだと思う。

では時系列で

鏡像




実像


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