今日の充填治療425( 超上級編)

20代男性、左下5、歯肉縁下2次カリエス、外傷性咬合、自発痛+ 004405
外傷性咬合による虫歯の特徴としては、成人の隣接面カリエスがある。
噛み締めて、隣接面同士が強く接触し、クラックが入り、そこから隙間腐食が起こる。
この修復処置をされた先生は知り合いだが、かなり苦労されているようだ。
この症例は一見メタルインレーによる修復に見えるが、
実はCR充填した後で、インレー修復してあった。
レントゲン写真で矢印の部分がCRの下縁だ。
インレーの形成をしようにも窩洞が深すぎて、形成も印象もセットも困難だと思われたのだと思う。
しかし、補綴専門医なのでCR充填には重きを置かれていませんので、残念ながらCRシステムの吟味はされていないようです。
あっさりCRが脱離して2次カリエスができてしまった。
さてこれをどうしようか。。多くの歯科医師の皆さんは絶望的な気分になると思う。
歯肉縁下の深い虫歯はCR充填もインレー修復も困難、さりとて神経を取って冠を被せるのも困難なので、
いっそ抜歯してしまおうと思われるかもしれない。
昔、歯学部の授業で歯肉縁下の治療困難症例は抜歯しても良いと習ったことがある。
また4番にも隣接面カリエスがあるが、これは重曹うがいとナイトガードで予防管理していく予定だ。
外傷性の虫歯を修復してもキリがない、次々と壊れていく。
とりあえずインレーを除去したが、矢印の部分はCRでさらに下に虫歯がある。
歯肉切除してみた
次の週、さらに歯肉を切去しマージン部分を明示した。
α-TCPセメントで覆とう。
4番にも隣接面カリエスがあり、辺縁隆線のエナメル質にもクラックが見える。
鏡像
1次CR充填
2次CR充填にはトリミングしたストリップスを用いた。
完成
Comment
隣接面の虫歯が冷水でしみてきたので、治療するかどうか調べていたところ、セパレーターで、歯間を話して治療する方法があるようです。
このやり方、使えそう、、、。
https://morimoto-dental-clinic.com/rinsetumencaries.html
普通はやってくれないと思いますが、こういう裏技もあるんですね。
うちとよく似た歯医者さんですね?コーヌス義歯とか。
しみるほどのカリエスは大きいので、これは間に合わないかも?知覚過敏症ではないですか?
これを使うほどの小さな虫歯は重曹うがいだけで治療は必要ないのでは?
いろいろと突っ込んでみたりしてw
まじっすか。レントゲンでは大丈夫と言われたのですが、、、。奥歯ですが、冬場の冷たい水がしみる時があります。重曹うがいがんばります。またインレーが増えるのかw
外傷性の知覚過敏症っぽいですね。。
ドラッグストアに自分で作るナイトガードがあるようですよ?
フィットは良くないですが。
隣接面に、亀裂、もしくは、小さな穴が開いていて、そこから、冬場の冷水がしみる感じです。
黒くなってるので、虫歯は虫歯ですw
しばらく放って置きましたw
虫歯+知覚過敏症かもしれません。
奥歯なので、神経までは遠いはず、
大きくなっていないことを祈りますw
40も半ばを過ぎると、他の健全歯も細かな亀裂が入っている部分があるようで、冬場の氷水のような冷水がしみる時があります。
外傷性の歯周病、外傷性の知覚過敏というものもあるのですね。
盲点でした。
外傷性に関しては、ほとんど気にしていませんでした。
外傷によって隣接面にクラックが入り、そこから、隙間腐食で虫歯になるのかも、
しれませんね。
ありがとうございます。
かも、ではなくてその通りだと思います。
多いです、最近特に。
http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-4220/