今日の充填治療478(上級編)

20代男性、左上56、根管治療後のCR充填
他院で神経を取って、冠を被せるのに1本当たり6万円かかると言われて、うちに来た。
ちゃんとした材料で被せないと長くもたないと言われた。
その値段は一般的にはそんなに高くはないと思うのだが、
そういう問題ではない。
残存歯質が少なければ少ない程、早期に抜歯になる確率はアップする。
特に神経を取った歯は長くはもたない。
統計的には50代で抜歯になる可能性が高くなる。
これは、どんなにお金を掛けようが材料を変えようが同じなのだ。
そんなことは経験を積んだ歯科医師なら誰でも知っていることだと思うのだが、
どうしてそんなことをするのか?
それは簡単なことだ。
目先のお金が欲しい、それだけだ。
患者の歯はお金に見える。
これは世界中の歯医者がそうなのだが、
こんなことを公言すると、業界から追放される。
貴乃花関のようになる。
つくづく終末が近づいていると思わざるを得ない。
それなるが故に言っておいた方が良いだろうと思う。
僕はお金が欲しいわけでも命が惜しいわけでもない。
人は早かれ遅かれ、いつかは死ぬ。
それだけは確かなのだ。
弟は20歳で、父は93歳で死んだ。
僕は神経を取るということはこの20年したことがない。
それは技術的には十分に可能なのだ。
その方法はイヤと言う程、ここにアップしている。
本当は神経など取らずにCRで再建した方が良かったのだが、今更遅い。
それでも冠を作製するためにこれ以上削ることはないと思いCRで歯冠修復した。
補強するとすれば、歯質切削量が最小になる補強冠だ。
時系列でその過程をアップしてみる。