歯科医院長mabo400のブログ

I歯科医院の高楊枝通信。

今日の抜歯再植術シリーズ100.00

 
この記事を書いている人 - WRITER -

40代女性、左下6、歯根破折

抜歯>再建>再植の症例もここにアップしただけでも100症例になったようで、
特にこの数年多いです。自分の歯を噛み割る方。
僕は日本は破壊されつつあるということを感じますけれどね。
日本人の無意識の表れでしょう。

・・CKが外れたということでしたが、歯根がバラバラになっていた。
自分の歯を噛み割るということは通常ありません。
過大な咬合力がかかると噛み割る前に反射的に歯を離します。
咬筋・歯根膜反射という無意識の内に起こる脊髄反射があるのですから。

それでも、もし噛み割るということがあるとすれば、
脊髄反射に不具合を呈していると考えられます。
それが「外傷性咬合」というべきものでしょう。

噛み割るという前に、強すぎる咬合力で歯間が圧迫されクラックが入り、虫歯になる。
僕が「外傷性隣接面カリエス」とよんでいるものだ。

今日はその両方をお話ししてみます。

表題画像のレントゲン写真では近心根が破折しているのがわかると思う。
遠心根はPerもあるだろう。

実像では歯根はバラバラになっている。
これを保存しようと思う歯医者はいないと思う。
抜いてブリッジやインプラントを勧めた方がはるかに楽で儲かるからだ。
というより抜歯再植を歯学部の大学院レベルでもやっているところは少なく、
学部卒業レベルでは話を聞いたことがある程度だからだ。

しかし人生90年100年ともなると、長期的にはそのような選択肢は採れない。
10年〜20年後にはダメになる可能性があるからだ。
外傷性咬合があればもっと早くダメになる。50〜60で入れ歯になることは目に見えている。
残りの人生入れ歯で過ごす羽目になる。30〜50年もだ。

軟化象牙質が多く、歯根分岐部の歯質も薄くなっていることだろうと思われたので歯根分離することにした。

抜歯途中

抜歯完了後

近心根には大きな膿瘍が付いている。

つづく

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© I歯科医院の高楊枝通信。 , 2019 All Rights Reserved.