歯科医院長mabo400のブログ

今日の諦めよっかな〜、、wシリーズ11

 
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40代女性、右下6、頬側歯茎部カリエス、自発痛ー

外傷性咬合の持ち主で、表題画像を見ると歯茎部にはWSDやそれを充填した形跡が認められる。WSDとは外傷性の金属腐食で言うところの応力腐食割れだ。また舌の側面にもくっきりと歯型が付いているのが判る。これは過大な咬合力が常に働いているということだ。

標題画像の右下6番(鏡像)を見ると多くの歯科医師は絶望感に襲われると思う。歯冠を保存することは不可能と考えるのが通常の歯科医学の診断だ。歯冠をほとんど落として、エンド治療をしてコアを入れ、コアごと円錐台に歯を削り冠を被せる。これがスタンダードな治療法なのだ。

それどころか歯牙自体の保存すら不可能と考える歯科医師も多いと思われる。後の画像に出てくるように、応力腐食割れに原因があると思われる歯根分岐部病変があり、歯肉息肉が発達している。これを除去すると歯根分岐部が失われているのが判る。これでは通常の治療法は使えない。お手上げだ。

 

そこで、どのような治療法を選択するかということなのだが、軟化象牙質(虫歯)を除去しつつ最小限に歯牙切削量を抑え治療を進めていくと、遠心の2根は閉じていることがわかった。そして近心の2根は探せなかった。そこで、α-TCPセメントを塗布しCRで歯冠を再建していく。

何が起こっているのか歯科医師でさえ理解できないと思うが、治療過程を時系列でアップしておく。

しかしこれが30年後のスタンダードな治療法だ。資源エネルギーが減耗して何度も歯科医院に通うことなどできなくなっている時代において、歯科疾患をどのように乗り切るか?一回で治療は終わって世の中の厳しい戦いに患者を送り出すことができるか?、究極の歯科医療だ。



 

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