今日の何やっているの?シリーズ415.05

60代女性、外傷性咬合による歯牙破折、ブリッジ脱離>上顎3〜3ブリッジ再製作 004318
前回の続きです。
セットしようと思って、
試適して調整を始めると、案の定、、右側が低い。。
少し隙間が見えると思う。
調整前はしっかり噛んでいるのだが、これは下顎が右側に回転変位して噛んでいるのだ。
この位置がこの方の中心咬合位(最大接触咬合位)になっているのだが、筋バランス位は異なっている。
筋肉はバネと同じなので、元に戻ろうとして、この力が外傷力になることはよくある。
前歯部ブリッジ脱離の原因になっている可能性はある。
このことを理解していない歯科医師は多いと思う。
仕方がないので、レジンを盛り上げて一時しのぎをした。
セラミックには接着材が利きにくいので、
咬合面にCRなどで盛り上げることはできないと思って良い。
このインプラントの上部構造はセメント合着のようで、再製作するとしても、壊して除去するのは難しい。
さてどうしたものか。。
こういう不具合に後で気がつくことがあるが、見て見ぬ振りをせざるを得ない。
これが現実というものだ。
作り替えるにはコストがかかる。
そういうことだ。
僕は噛み合わせがおかしいかもしれないと思った時はハイブリッドセラミックスで歯冠修復する。
この素材がはCRと基本的に同じものなので、盛り上げ修正が可能だからだ。
セラミックスより安いので歯医者側からすると儲からないので嫌なのだが、
患者の長期的な予後を考えると、そうせざるを得ないと思う。
表題画像はレジン築成部分
つづくかな〜