Diffusion Path and Conduction Mechanism of Protons in Hydroxyapatite

      2018/04/30

これが「虫歯の電気化学説」の大前提になる八島・藤森論文なのですが、見向きもされませんね。というか、こんなもの忘れていただかなくては、世界中の歯医者が失業してしまうではないか、、!と気がついた歯医者が戦々恐々としてスルーを決め込んでいる論文ですw

Diffusion Path and Conduction Mechanism of Protons in Hydroxyapatite

論文の表題は

「ハイドロキシアパタイト中におけるプロトンの拡散経路及び伝導メカニズム」

というのですが、要するにハイドロキシアパタイト(歯質)はプロトン(水素イオン:H+:酸)を伝導することを理論的に解明したというものです。

従来ハイドロキシアパタイト(歯質)は電気的抵抗は非常に高く完全な電気の不導体なので、電気的に溶けたりすることは有り得ないという思い込みに囚われていました。

ところが、その非常に高い電気的抵抗というのは電子(e-)についてのもので、プロトンについてのものではなかったのです。
実はプロトンについては電気的抵抗は低いのです。

プロトンと電子の関係は相補的なもので、お互いに出会えば電気的には消えてしまう存在です。

H+ + e- → H

これがどういう意味を持っているのか?

歯質がプロトンしか伝導しないとしても、その出口で電子と出会うことにより電気伝導を外部に伝えることができるということです。

ここでもし、酸性溶液中(プロトン存在下)で他の金属もしくは電気伝導性セラミックスなどの間で自然電位もしくはイオン化傾向(最外殻電子の放出しやすさ)を測定できるとすれば、
それは虫歯は「電気化学的腐食」であることの証明になるのです。

なぜなら、この2点が事実ならば、既存の金属腐食と同じカテゴリーに属することになり、従来の学説をそのまま当てはめることができるからです。

実は昔、イオン化傾向は測定できることを確認しています。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-2418/

これらのことから虫歯予防の基本はプロトンを除去することだということが分かると思います。

そもそもプロトンがなければ、虫歯になることはないからです。

そしてプロトンは酸アルカリの中和反応により除去することができますので、重曹成分の重炭酸イオンで簡単に除去できます。

要するにプラーク中のpHが酸性に傾いている飲食直後に「重曹うがい」をすることで虫歯は完全に防げます。

また同時にフッ素が虫歯予防になる可能性も示唆しています。歯質中のプロトン伝導は水酸イオン(OH-)が担っていますので、これをフッ素(F-)に置換したフルオロアパタイトのプロトンの伝導性がハイドロキシアパタイトより落ちるならば、虫歯予防に効果があるということになります。

しかし、残念ながら口腔内での臨床実験では「フッ素塗布」より「重曹うがい」の方が桁違いに虫歯予防効果が高いことを確認しています。

また、従来の説のようにフルオロアパタイトはハイドロキシアパタイトより硬いので酸に溶けにくいと考えるのは誤りで、プロトン伝導性の高低で考えられるべきものです。
そもそも、「硬い」と「溶けにくい」とは別個のカテゴリーに属する概念なので、それらを混同して考えるのは全くの誤りです。

僕は英語の論文しか入手できませんでしたが、日本語のものもあるはずです。
どなたか探して入手できましたら、お知らせください。

では、どうぞ。

Diffusion Path and Conduction Mechanism of Protons in Hydroxyapatite

 - 削らない・抜かない歯科治療, 虫歯の電気化学説