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今日の充填治療442(初級編)

2019/09/05
 
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50代男性、右下6、インレー脱離後放置、自発痛+

通常、痛みが出ている歯は神経に細菌感染しているので治らないので神経を取りましょう!となるわけだが、実際はそうではない。

レントゲン写真でも、露髄しているか、仮性露髄しているか、という診断でやはり神経は取りましょう、ということになる。

実際に内部は軟化象牙質で深部まで覆われていて、唐辛子だかトマトの皮だかが見える。
これだけで痛そうに見える。

軟化象牙質を全部取ると露髄するので、削っていく段階で痛みが出たらそこで止める。麻酔などしてしまうと、この塩梅が判らなくなる。
軟化象牙質除去は覆とうセメントが固まる程度に乾燥でき、接着マージンは1mm幅で確保できれば良い。

抗菌剤添加α-TCPセメントで覆罩

CR充塡

これだけで痛みはピタリと嘘のように治る。
痛みはイオンの侵入を遮断すれば消える。痛みとは神経電位の変化だからだ。
細菌感染していても、抗菌剤や強アルカリ性のセメントの静菌作用でなんとかなる。
軟化象牙質(虫歯)も全部除去する必要もない。
α-TCPセメントで再硬化する。

虫歯は細菌感染症だ、などと頑なに信じられているが、そうではない。
金属のサビや腐食と同じカテゴリーに属する電気化学的な現象だ。
これを治すとは虫歯を除去することではない。
イオンや電子の流れを遮断すれば良い。

要するに虫歯の治療で一番重要なことは辺縁封鎖性(電気的絶縁性能)だ。

インレーやクラウンなどのセメント合着系の修復の辺縁封鎖性は良くない。
これはアンダーカットを付与できないという構造的な欠陥があるからだ。
今の所十分に吟味されたダイレクトボンディングによるCR充塡だけがこの条件を満たす。

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