歯科医院長mabo400のブログ

今日の充填治療470(中級編)

2020/02/10
 
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40代女性、右下6、インレー不適合

インレーに隙間が見えるので、除去して再治療することにしたが、
除去してみるとセメントは効いていない。しかしひどい虫歯にはなっていない。
理由は硫酸鉛還元細菌の代謝産物のFeS(硫化鉄)が水素イオン(プロトン)の歯質伝導を遮断してくれるからだ。
虫歯のメカニズムは水素イオンが歯質を通り抜ける時にCaと電子交換してCaイオンとなり歯質から溶出するからなのだが、これも知られていない。

この細菌の生息に丁度良い環境だったのだろう。
実はセメントがなくても問題がないことを示している。
実際そういう時代が過去にはあったし、アマルガム充填にはセメントを使ってはいないが、長期的に安定だ。

この辺りの研究は全くされておらず、なぜアマルガムや金箔充填にはセメントがなくても安定なのかの理由も解っていない。
信じられないかもしれないが、これが歯科医学の学問的レベルで100年以上前から全く進歩していない。

そんなことも知らずに、やれインプラントだとか、CAD/CAMなどと言っている、歯を失う根本原因の探求から目をそらし、患者そっちのけで、斜め上の世界で遊んでいる歯科医師のなんと多いことか。

除去後

インレーの内面もFeSで覆われている。

辺縁封鎖を良くするためにマージン付近は新鮮歯質を出す。

α-TCPセメントで覆とうし、CR充填する。


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