今日の充填治療509(超上級編)

30代女性、右上7、インレー2次カリエス、自発痛+
今日から新年の診療開始日なので、臨床系を一つ。
・・1年ぶりの来院なのだが、とても痛いのを我慢していた。
一般には痛くなったら、神経を取るしかないと思われているが、そうではないことの方が多い。
というか、圧倒的にそうではないと言っても良い。
神経を残すには漏洩のない緊密な充填処置をすれば良いのだが、今のところ、これを実現できるのは厳選されたCR充填システム(ボンディングシステム)しかない。
セメント合着を基本とする被せ物の類は全てダメだ。漏洩が必ず起こり、痛くなったり、いつの間にか神経が死んでしまって失敗する。だから神経を取るのだ。
ほとんどの歯科医師はこのことを知らない。もしくは知っていてもテクニック不足で、または経済的に成り立たないので実現できない。
この症例は歯肉縁下の虫歯なので、出血のコントロールが非常に難しかった。それで超上級編だ。
矢印の部分が露髄していた。
ストリップスを使えなかったので隣接面の形状調整をする必要があるが、時間的余裕がなかったので、次回行う予定。
では、時系列で。