今日の充填治療その23

      2017/07/16

最近はCR充填をする歯医者は増えているという話を歯科材料の業者から聞いたことがある。
うちもそうだが、保険診療で神経を取って冠を被せるとかまじめにやっていると
体がもたないだけではなく、経費倒れになってしまう。
だからと言ってここで紹介しているCR充填をしたいわけではない、
1時間で3000円の報酬ではやはり経費倒れになるからだ。

CR充填と神経を取って冠を被せるまでの真のコストを比較したことはないが、
保険点数を例にとれば、CR充填の方が圧倒的に安い。
1/5~1/7と言ったところだ。
EPRを計算したことはないが、おそらくコストよりは低く1/10~1/30かもしれない。

しかし患者にとってはいいことばかりなのか、ちょっと微妙なところだ。
CR充填は熟練していないとあっさり辺縁漏えいを起こして失敗する。
長期管理をしていることが前提の処置だ。
まあ、どんな歯科治療でも所詮対症療法に過ぎず、治ることはなく管理は前提となるのだが。

石油の減耗はすでに始まっていて、原油価格が100ドルを越えるのも時間の問題だ。
歯科医療だけではなく、医療全体のEPRの検討を始める時期にきている。
自然エネルギーは供給が不安定で、停電することは当たり前で、
太陽光発電で暮らしているうちは曇りや雨の日が続いたりするとブレーカーを落としている。
CTやMRIなどの高度な医療機器は24時間通電していることが前提で設計されているが、
自然エネルギーベースでやっていくには大幅な設計変更が必要になる。

ともかく、予防可能な疾患は予防管理をすることが前提となるが、
虫歯の真の原因さえ分からないでは、予防などできるはずもない。
虫歯はいわゆる細菌感染症ではなく金属の腐食と同じメカニズムで起こる病気なのだが、
その視点が全くない。

もしこの視点で予防を始めれば、瞬時に虫歯はなくなる。
もちろん大半の歯科医師は失業するだろうが。

今日ご紹介するCR充填処置は俗にトンネリング技法とかよばれていて、
比較的難易度が低く、
対応できる歯科医院も多いと思う。

この方は40代女性、以前から虫歯はあったのだが、
今年から車で2時間かかるところに転勤になって、
眠気覚ましに市販のキシリトールガムを食べていたそうだ。
これには麦芽糖とか水飴とか虫歯菌の餌になるものが含まれているので、虫歯が進行する。
注意が必要だ。
歯科医院にはキシリトール100%ガムが置いてある。
これを選ぼう。

左下6番レントゲン写真

2002/07/30
8年前。
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2007/03/24
3年前、陰影はある。
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2010/11/20
急激に虫歯が進行してしまった。
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処置前。
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咬合面から虫歯にアクセスする。
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エナメル質下の象牙質は腐食してなくなっている、がらんどうだ。
異種金属接触腐食」という。
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抗菌剤入りアパタイト系ライニングセメント塗布。
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CR充填完了。
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