歯科医院長mabo400のブログ

I歯科医院の高楊枝通信。

今日の充填治療その23

2017/03/20
 
この記事を書いている人 - WRITER -

今日の充填治療は年末最後の日の症例です。
60代男性。
左上6番遠心の歯根面カリエスです。
IMG_6283-32.JPG

最初はこの虫歯を埋めるだけね。。と思ったのですが、
どうも様子がヘン、
通常は無麻酔でできると思ったものの、
風がかかるだけで、飛び上がってしまいます。
やたら沁みるとか。
知覚過敏がひどい。
今回はセメントで仮埋めをしてこの歯のCR充填処置は中止。

通常はそんなに沁みるのなら、神経を取ろうか、、と考えることが多いと思いますが、
視点を変えてみました。

外傷性の咬合でもあるのかな?と思って、
咬み合わせを診てみると、
フルバランスという総義歯によくあるという咬み合わせになっている。
(うちでは総義歯でもこれは必要ないと思っているのでしないが)
通常は犬歯誘導と言って下顎を側方に動かすと、
犬歯だけが当たって奥歯は当たらないのだが、
この方は犬歯がすり減って、奥歯が当たる。
それで奥歯が沁みたり、虫歯になったりするのだ。
奥歯は垂直的な咬合力には耐えるが、側方圧には弱い。

こういう症例はよくあるのだが、
なかなか微妙すぎてよく分かる画像を撮れないので、ご紹介できないことが多い。
でも、まあ、今回はよ~く見てください。

左側全体を見るとこんな感じ、
IMG_4305-32-2.JPG

拡大すると、
中心咬合位(左右の歯が最大限接触する位置、ふつうに奥歯で咬んだ位置)ではこんな感じ。
IMG_6285-32-4.JPG

下顎を左側方に動かしても、犬歯もそれより後の奥歯も全部当たる。
これが良くない咬み合わせだ。
前の画像と比べると矢印のところが広がっているので、下顎が側方に動いているのが判ると思う。
IMG_6288-33.JPG

側方運動時に犬歯(左上3番)とそのすぐ後の歯(左上4)だけが当たるように
CRで補正した。
3番は外側(頬側)にCRを盛って斜面を作り、4番は頬側咬頭のすり減ったところを盛り足している。
IMG_6290-32-3.JPG

下顎の側方運動時には3番、4番だけが当たり、5番以降は当たらない。
(今回は上下の3番が尖端同士で当たる噛み合わせなのでグループ・ファンクションにした)
矢印の部分は微妙に空いている。
IMG_6291-32-1.JPG

お分かりでしょうか?

咬合治療といっても何も特別なことはしないのだが、
考えたこともない歯医者も多いし、気が付きもしない歯医者も多い。
僕も削って被せる歯医者だった頃はそうでした^^;

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© I歯科医院の高楊枝通信。 , 2011 All Rights Reserved.