抜歯再殖術2 (3)
抜歯再植術も頻度が高いので別建てにすることにしました。
現在30代女性。
この症例は10年前、根の先端に膿瘍(炎症性の組織)ができていて、
フィステルが気になるということで感染根管処置をしました。
処置前2002/05/27
処置後2004/12/04
2005/03/05
歯根尖の吸収が進んでいるようなレントゲン所見
2011/12/17
引っ越しされていてしばらく来院がなかったのですが、
またフィステルができたので他院にて再根管治療を受けるも
半年通院したが治らなかったので、
うちに来院された。
抜歯しかないように見えましたので、
抜歯>膿瘍掻爬>歯根尖逆根充>再植術をすることにしました。
抜歯窩
向かって右が歯根尖、かなり吸収が進んでいる。
エアタービンで切削して新鮮面を出した。
根管内部も接着面をだしたが、ちくわのように薄くなった。
長期的には、咬合力に耐えられないかもしれないが、
保存しようと思えば、こうするしかない。
根尖を始め根管内部はスーパーボンドの筆積みで充填、ポストを入れて補強。
それらしい形にした。
再植して、固定、レジン系仮封材で上皮の迷入を防ぐため包帯。
4日分抗生物質を処方し、包帯は1週間後に除去。
4週間後にCRで歯を作り、一応終了予定。
僕は歯根膜のないインプラントよりはこんな歯でも再植した方がましかと思っていますが、
どうでしょうかね?1/10の費用だし。
昔あったIMZのシステムのように歯根膜機能を持たせたインプラントがあればやってみたいとは思います。
つづく。