今日の充填治療その40
2020/12/18

30代男性、左下7。
メタルインレーの再治療症例。
10年以上経過していると思われ、
これもセメントの接着性は失われているが、
2次カリエスにはなっていない。
要するに、メタルの1級窩洞はセメント層が崩壊しなければ
金属~歯質間にガルバリック電流(腐食電流)も流れないし、
隙間腐食もないので、セメントの接着性は関係なく、
長持ちするということか。
外側性の2級窩洞は咬合力でたわみ易く、
しかもそのたわみは歯肉縁に近いところに集中する。
その部分は比較的低酸素領域で、プラークも多く、金属腐食の好条件がそろっている。
黒色物質の同定はまだ済んでいないが、酸化物にしろ、硫化物にしろ、
虫歯の電気化学説的には、虫歯の進行阻害因子と思われる。