今日の抜歯再植術シリーズ55.0

   

60代男性、右下6、歯根破折

右下7が欠損していて、うちに来院された時は延長型ブリッジが入っていたが、
延長ポンテックは削除した。
破折するのはすぐ判ったからだ。

しかし、遅かった。この方は反対則も同じ延長型のブリッジになっていたが、やはり歯根破折して抜歯再植している。

レントゲン写真では根尖付近はセメント質が肥厚しているだけではなく、
歯槽骨との境界が不明瞭だ。嫌な予感がする。

近心根は抜歯しないことにして、歯根分割した後、

ラウンデッドCRコアを築成した。

いざ抜いてみると、歯根端は抜けなかった。抜けなかったというより折れた。
根充材が見えると思う。

レントゲンで確認すると確かに残っている。

アピカルピックをかけてもビクともせず、結局削り取った。
アンダーカットがあるというより、歯根が骨と癒着して一体化しているようだった。
通常の処置時間は1.5時間程だが、倍の3時間近くかかっている。
骨癒着の原因として、過大な咬合力が加わり続けているということはある。

レントゲン写真で見ると、削り取れたかどうか判然としないが、触診では全周骨のようだった。もし歯根が取れなかったら、成功率は下がる。
歯根片と再植歯牙の間に骨ができれば良いが、セメント質>歯根膜の形成の前に感染したり、結合組織ができると、再植は失敗して自然脱落すると思う。

もし生着しなかったら、報告しよう。

抜いた歯はバラバラになって4つの破片に分かれている。
さて、どうやって組み立てようか?

軟化象牙質を取って綺麗にした状態。

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