今日の2次カリエス1 (2)
2017/02/26

2次カリエスを見るのは歯医者だけということに気が付きましたので、
ご参考までに、このシリーズしばらく続けます。
60代女性、右上6、20年以上経過症例。
プラークが付着しているのは印を付けているところだけ。
冠内部のマージン付近のセメントは崩壊していて、隙間ができている。
その隙間部分には嫌気性の硫酸塩還元菌由来と思われる黒い硫化鉄が付着しているが、
目視ではプラークはない。
コアを除去するとセメントと歯質間に隙間が出来ており、
隙間腐食がすすんでいるが、プラークは認められない。
少なくとも好気性(通性嫌気性)の酸産生菌がぎっしりと詰まっているわけではない。
酸性環境下の方が金属腐食は進むがそれは金属が酸で溶けるわけではない。
より重要なのは、好気性菌により酸素が消費され隙間の内外に酸素濃度勾配ができ、
酸素濃淡電池が形成される(通気差腐食)ことだ。
しかも象牙質とメタルコア間には異種金属腐食も起こる。
歯科医師の皆さんはどう思われますか?
意外にに細菌はいないですよね?
ほんとに、プラークが虫歯の原因??