歯科医院長mabo400のブログ

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脱灰と再石灰化のメカニズムは神話?

2017/02/26
 
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日本ヘルスケア歯科研究会発行スライドより引用

この図は100年以上前に砂糖水でうがいした後のプラーク中のpHの変化を測定したとされる
「ステファン・カーブ」と呼ばれる有名な図ですが、
この図に始めから歯が溶け始めるとされる臨界pHが付いていたのかは元論文を見ていないので、分かりません。
「ステファン・カーブ」は単なるpHの変化の図なのかもしれません。

・・今日idclubさんにお目にかかって、いろいろなお話をうかがいましたが、
(idclubさんお疲れさまでした)
その中で、ポ○カ○だかリカ○○ントだかの再石灰化の試験データで、
脱灰したエナメル質が再石灰化で元に戻るには50時間かかるというのがあるらしい。

それでは、上記のステファン・カーブの赤の部分(脱灰)を3時間で青の部分(再石灰化)で取り戻すことはできないのではないか。というお話が出ました。

要するに「カリオロジー:むし歯学」で言われているところの、脱灰、再石灰化がバランスしてるという話には根拠があるのかどうかは疑わしいということです。

うちでは、飲食後「重曹うがい」で口腔内をアルカリ性にすると、再結晶が進むという結果が得られていますが、
http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201203270003/
http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201203260000/

少なくともエナメル質が再結晶するにはpH7.0以上のアルカリ性(重曹水はpH8.0前後)に保つことが必要なのでしょうか?
ちなみに唾液のpHを測ると、うちの測定結果では弱アルカリ性(pH7.2とか)の方が多いようです。

歯科界では、歯が溶けることを脱灰、歯が元に戻ることを再石灰化と呼んでいますが、
他の科学分野ではまったく意味が通じないローカル用語です。
うちで提唱している「虫歯の電気化学説」では歯を金属化合物として扱い、
虫歯とは歯が錆びること、ととらえますので、

歯が溶けることを一般科学用語にしたがい、「溶解」、「腐食」と呼び、
歯が元に戻ることを、「再結晶」と呼ぶことにしていますが、
歯石と同じく「沈着」と呼んでもよい場合もあるかもしれませんし、
アルカリ性で再結晶が進むように見えることから、
「アルカリ沈殿」という考え方もできるかもしれません。

いずれにせよ、リン酸カルシウムを主成分とする歯だけが一般的な金属化合物と違う物理化学的な挙動をするはずがないので、
他の科学分野と同じ概念や用語を使って、虫歯(最近は「むし歯」と呼ぶようです?)の発症メカニズムを記述できるようになることが求められると思います。

その為には、従来の歯が酸で溶けたものがむし歯だという考え方だけでは不十分で、
虫歯の電気化学説」によるアプローチが是非とも必要ではないかと思います。

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