今日の充填治療342(初級編)

   

20代男性、左下8、自覚症状なし

歯科医学では虫歯は全部取らないと再発するという説が100年以上前から頑なに信じられており、
現代保存修復学の教科書に書いてあります。
その理由はパスツール時代に細菌感染症という概念が確立され、その概念をそのまま虫歯に当てはめているからです。しかしその検証はされていません。確たる理由もなく信じられているだけです。

しかし、虫歯は残念ながら細菌感染症ではなく、イオン伝導セラミックスであるハイドロキシアパタイト(歯の主成分)の電気化学的な腐食現象ですので、イオン伝導を遮断するだけで虫歯の進行は止まります。

歯のイオン化傾向を測ることができるという実験的事実から簡単に演繹されます。

内部の象牙質はほとんど虫歯になっていますが、全部取る必要はありません。

辺縁漏洩をしないように、軟化象牙質はα-TCPセメントがかかるように、配慮します。

CR充填後。現在の充填・接着材料で長期間に渡り良好な辺縁封鎖性が得られるのは十分に吟味されたCR充填だけです。
インレー・クラウンは全くダメで、その理由は技工作業の前提であるアンダーカットが無いように作るため、脱離に対する抵抗性が低いからです。

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