歯科医院長mabo400のブログ

I歯科医院の高楊枝通信。

今日の充填治療その57

2017/03/20
 
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27歳男性。左下6番、1週間前に欠けた。自覚症状なし。

2年前のレントゲンでは、かなり深い隣接面カリエスが認められるが、
口腔内写真では分からない。
この時点では充填治療の対象としては考えていませんでした。
2010/04/20
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今年1月、直近の口腔内写真。
遠心辺縁隆線がチッピングしている。
そういえば、この頃上顎の対合歯に凍みる症状が出ていた。
咬合性外傷ということですね。
2012/01/25
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今日の画像。
隣接面から発生した虫歯は、内部の象牙質だけで進行し、
エナメル質がその支えを失って、咬合力で破折した。

酸で溶けたのなら、象牙質だけではなくエナメル質も少しは溶けても良さそうなのですが、
そんなことはない。

虫歯は歯の錆だと考えると象牙質だけが溶ける理由がよく解ります。
イオン化傾向が 象牙質>エナメル質 だからです。

これを異種金属接触腐食と言って鉄とステンレスや銅などの関係と同じです。
鉄だけがどんどん溶けます。

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http://www.yoshizaki-mekki.co.jp/eigyou/aen/zn.html

世界中の歯医者が100年以上もこのことに気が付かないなんて、信じられません。
人間という存在は如何に思い込みだけで生きているかということがよく分かります。

・・今日は広範囲の軟化象牙質がよく見えますので、
全画像を公開いたします。
最上層は砂様にドロドロになった象牙質ですが、
これを位相差顕微鏡で観察しても細菌はあまりいません。
ぱらぱら、といった感じで唾液を見るのと大してかわりません。
「虫歯は細菌が出した酸で溶けたもの」と言っている人は、
自分で虫歯の中を細菌検査してみたことがあるのでしょうか?

その下は寒天に似た感じで、
だんだん硬くなり、
最下層は固めの羊羹に似ています。

軟化象牙質も十分な幅の接着面が得られれば、完全除去に拘る必要はありません。
患者さんが、痛みを感じ始めたら、それでおわり。うちで麻酔をあまり使わない理由もそこにあります。

後はα-TCPセメントで裏装して、CR充填しました。
フィニッシングラインがオーバーしていますが、
ごまかした後もご覧にいれます^^;

では、どうぞ。

2012/04/09
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