今日の2次カリエスシリーズ80

   

40代女性、左上7、メタルインレー2次カリエス

メタルはセメントが崩壊するなどして隙間が広くなり、
酸産生の好気性菌の生息環境になると2次カリエスが急速に進行する。

セメントが崩壊してダツリしていても、歯質とインレーの隙間が十分に狭く、硫酸塩還元細菌等の嫌気性菌だけが生息できる環境なら、2次カリエスは進行しない。

歯質とメタル間の自然電位の差(イオン化傾向)はpHが下がるほど大きい。
また、亜鉛、アルミ、鉄以外の貴金属のイオン化傾向は歯質に比べてかなり低い。
電池が形成できる程だ。

その金属と歯質の間にH+があるほど当然だけれど電位差は大きくなる、ということだ。
つまり陰極(歯質)が電子を放出して溶ける。

要するに産生環境ではイオン化傾向の小さなメタル相手では歯質の方が溶ける。

マージン付近のカリエスは接着性の向上のため入念に取り除き新鮮歯質を確保する。

内部のカリエスは残しても差し支えない。
α-TCPセメントで再硬化するからだ。

CR充填後。
ここまで麻酔は一切使っていない。

 - 削らない・抜かない歯科治療, 今日の2次カリエスシリーズ, 虫歯の電気化学説