今日の抜歯再植術シリーズ60.05

   

40代女性、右上7、歯牙破折、咬合痛+

前回の続きで、
http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-20686/#comment-625

組み立てた歯牙ですが、
近心面はずっと以前にCR充填していて、簡単には剥がれなかったので、
そのまま接着組み立てしました。
そのCR面にディンプルを形成して、隣在歯との接着強度が増すように配慮しています。

矢印部分より根尖側にしか歯根膜がありません。
要するにそれより上には骨がないということです。

遠心はもっと骨がなくて、歯根分岐部が露出しています。
虫歯の危険性があるので、分岐部はCR充填するかもしれません。
最初からしておけば良かったと思いました。

白いものはなに?歯石なら除去したらどうか?というコメントがありましたが、
これは軟組織で付着上皮ですから、必要最小限残しています。
これは正常とはいいがたい程繊維化していましたのでトリミングしています。

歯科業界の常識では、この症例の予後は極めて不良なので、
抜歯再植までして残すことはないというのが一般的です。

しかし、メンテナンス体制が万全なら、意外ともつのです。

というか、うちは予防歯科というよりはメンテナンス歯科なので、
こんなことができると言ってもよいかと思います。

メンテナンスで定期的に来院していただいているので、
問題が起こったときに即応できるのです。

この方はこの歯が破折するまでは治療だけでメンテナンスは続かなかったのですが、これを機に定期的に来たいとおっしゃっていましたw

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