今日の何やっているの?シリーズ336

      2017/06/07

α-TCPセメントに抗菌剤を添加して使う方法は、
新潟大学名誉教授岩久先生の研究がオリジナルだと思われます。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-5019/

この本では歯髄の保存に重点が置かれていますが、
不幸にして歯髄が失活している場合や、根菅内が細菌感染している場合でも、
やはりこのセメントが有用ということが書いてあった記憶があります。

その使い方ですが、α-TCPセメントをアルカリ性の専用液で練和すると、
固まってしまうので、根菅充填に使用した場合再治療が困難になります。

そこで、専用液の代わりに精製水で練ると硬化しないので、根菅充填に使えるということです。

今日はその応用症例です。

前装冠のポストのセメントがダツリしていて、

根菅内部が2次カリエスになっていました。

カリエスを除去すると、内部に大きなアンダーカットができる場合や、
根尖付近まで感染していて、歯根端に炎症症状が出ている場合に、
抗菌剤(今は手持ちのセフゾン、クラビット、メトロニダゾール)添加α-TCPセメントで根菅充填すると症状は消え、カリエスも再硬化する。

最近は抗菌剤が効かない多剤耐性菌も増えてきているようで、
眼科の論文では40%が抗生物質が効かないとあるそうだ。

実際に抗菌剤添加α-TCPセメントが全く効かず、抗生物質が無かった時代の治療をせざるを得なかった経験がある。その場合、躊躇わず抜歯して、抜歯窩にドレナージ、治るまで洗浄を繰り返すという根気の要る処置になります。
病原性の高い細菌の場合、蜂窩織炎で死亡に至ることもあるので、
これからの時代、感染症対策に取り組む必要性は益々高まると思われる。

1回目は硬化しないα-TCPセメント。
抗菌剤が効かないばあいでも、
強アルカリ性のα-TCPセメント自体にもある程度の殺菌効果や静菌効果は望めます。

2回目は硬化するα-TCPセメント

CRコアを築成

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