外傷性咬合1.04

      2017/06/18

当時30代男性、左上7、咬合痛、温冷痛、自発痛+、歯冠破折

前回のつづきです。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-20894/

あれから3週間程しか経っていないのに、また痛くなったのでどうにかして欲しいと急遽来院された。

患者を痛がらせると、信頼を失うので、
普通の歯医者さんは最初から神経を取ります。
余程のへたくそでなければ、とりあえず痛みは収まるからです。
あとでいろいろと問題が起こっても10年先の話なので、
患者はどこで治療したのかさえも忘れていますw

2013/12/13

CRを除去してみると、α-TCPセメントは特に汚れているふうではなく、
ひどい漏洩がある所見ではない。

α-TCPセメントを除去すると、口蓋根の根管口は見えなくなっている。
2次象牙質で埋まってしまったらしい。
2次象牙質というのは象牙芽細胞が2次的に作る象牙質ということになっているが、よく解っているわけではない。

これがどういうものか?という前に、歯牙がどのように形成されるかということを単純化してイメージしてみようと思う。

歯の形に外側にエネメル芽細胞が、内側に象牙芽細胞が背中合わせに並び、
同時にそれぞれがエネメル質と象牙質を作りながら、離れていく。

エネメル芽細胞は歯が外に出ると、擦れて無くなってしまうが、
象牙芽細胞は歯髄の中に残って、スピードは非常にゆっくりになるが象牙質を作りながら歯髄を狭くしていく。

虫歯などのなんらかの外来からのストレスがあると、その部分だけは象牙質の形成スピードがアップして、歯の内側から歯を補強しているように見える。
これを2次象牙質とよんで、歯の自己防御システムだと言われているが、
その詳細については不明のままです。

頬側根は2次象牙質はまだできていなくて、露髄したというか出血した。
知覚は鈍磨しているが露髄するまでが痛く、露髄すると痛みが消える。

この時初めて、遠心壁にクラックが走っているのを確認した。
今回の一連の痛みはこのクラックから外来のイオンレベルの大きさの異物が侵入し、または髄液が漏洩する時に起こる炎症症状だろうと思ったが、確証があるわけではない。

いろいろとお話をうかがうと、サッカーの他にボクシングも始めたそうで、そんなスポーツは歯にはよくなかろうと思いましたが、それは自己責任というものです。

α-TCPセメントで覆とうして、

CR充填して様子をみることにした。

つづく

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