外傷性咬合1.06

   

当時30代男性、左上7、咬合痛、温冷痛、自発痛+、歯冠破折

前回のつづきです。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-20926/

2015/10/05

前回から10ヶ月後、初診時から5年経っている。

なんだか、舌に尖ったものが当たるということで来院された。
補強冠が破断しており、明瞭な破折線があり、遠心舌側咬頭はギザギザに壊れていて、どうみても外傷性咬合の所見だ。

補強冠が破断するほどの咬合力というのは通常の人間の咀嚼時の数倍の咬合力が働いていると考えられるが、患者本人には記憶がない。そんなことはない、ふつうだと思っていて、冠が壊れたのはお前がへたくそだから位にしか思っていないw

補強冠を除去すると遠心舌側咬頭もいっしょに付いてきた。
歯冠破折が今までの痛みの原因だったと判ったが、
判るまで5年を要した。

人間をいうものはけっこうシブトイものだと思う。
初診時に神経を取っていれば、別の展開になったかもしれませんが、
神経を取るときに歯冠破折していたかもしれず、
どちらにしろ、遅かれ早かれ、破折して抜歯という方向にしか行かなかったと思う。

ま、歯肉縁下3〜4mmに達する破折面だが、歯根を横断しており、縦断しているわけではないので、辛くも抜歯(抜歯再植)は免れた。

α-TCPセメントが露出していたので、

その部分だけ覆とうしなおして、

CRで歯冠修復して、補強冠の印象をした。
この状況には従来型の歯冠修復技術では対応できず、抜歯を選択する歯医者さんも多いと思う。

補強冠を再製作した。

つづく

 - 削らない・抜かない歯科治療, 外傷性咬合