外傷性咬合2

   

40代男性、左上6、自発痛+

歯医者自身もそうだが、成人の隣接面カリエスがどうしてできるのか?
解っている人は少ない。
知っているのは修復方法だけだ。
しかし、このメカニズムを知らずに修復しても、なんの問題の解決にもならない。

メタルインレーはセメントの接着性が失われても簡単にはダツリしないので、
歯髄症状が出るまで気がつかないことが多い。

今回はCR充填で症状が消えたが、また再発する懸念はある。

今日は、隣接面カリエスの成因や歯牙破折の原因のおさらいをしておきたい。
僕が学生の頃は歯学部では習わなかったが、今はどうなのだろうか?
今でも知らない同業者さんも多いのではないかと思う。

隣接面カリエスや歯牙破折の場合、最も多いのが隣接面からクラックが入り、
隙間腐食による虫歯になったり、歯冠や歯根が破折するケースだ。
歯根が縦に破折すると抜歯以外の選択肢はない。何をしても無駄だ。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-21206

これがなぜできるのか、理工学的な発想ができる人なら簡単なのだが、
世の中にはそういう人が多数派というわけではない。

簡単な図を描いてみたので、見ながらよくイメージして欲しい。

歯列を横から見て、咬合力が働くと、

歯は硬いとはいえ、多少は潰れる。
そして、潰れた時に隣接歯と押し合う。

咬合面(上から)から見ると、潰れた歯は隣接歯と押し合って、横方向に変形する。
これは、リンゴを両手の指で割る動作と同じ力が歯に加わるということが分かるだろう。
この力により、隣接面にクラックが入り虫歯、さらに歯牙が縦方向に割れる。

成人の隣接面カリエスには外傷性咬合が隠れていると「くれない塾」の先生が言っていたような気がするが、それはこういうことだ。

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