今日の2次カリエスシリーズ85.1

   

前回の続きですが、
インレーがダツリしやすい理由は型取り〜鋳造(削り出し)というアンコントローラブルな工程があり、適合性が完全ではないという話をしましたが、
セットするには窩洞にテーパーが必要というのがあります。
このテーパーというのが曲者なのです。
インレーと歯質という物性の異なる物質間に滑り面があるなど、
理工学的には「そら、ダツリするのは当たり前だよね。。w」となります。
地震で有名な断層は必ず動くというのと本質的には同じ問題なのです。

・・50代女性、右上6、冷水痛+

アマルガムという銀と水銀の合金というのがあって、
これはセメントなどは使わないのに100年もつ、といわれています。

あまりにも持つので、水銀が身体に悪いとか難癖を付けられて、使用禁止になりましたW

セメントを使わないのにダツリしないのは、
テーパーとは逆に窩壁にアンダーカットを付与するからです。

外傷性咬合対策で補強冠を作る機会があってアマルガムを除去してみましたが、
特に2次カリエスはできていません。
歯科医学的にもなぜ長持ちするのかはよく解っていません。
銀や水銀が極微動作用とか言って、
細菌が繁殖しにくいからだとか、
銀の酸化物や硫化物で隙間が埋まるのではないか?とか言われています。

アマルガムは歯質との間は漏洩はあります。少なくとも電解質は通りますので、
神経に近いような深い虫歯には適していません。
しかし嫌気性の硫酸塩還元細菌の生息環境ではあるようで、
窩洞内は黒色物質(FeS)で覆われています。
電気化学的にはこの細菌の代謝産物の硫化鉄により隙間が埋まるというか、
腐食電流を遮断する効果があると思われます。

また、象牙質に対する自然電位は大きくはありません。実験によると0.25Vしかなく、銀合金の0.5V、金合金や金パラの0.7Vの1/4で、虫歯になりやすさも1/4だということが推測できます。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-704/

CR充填後、CRと歯質の接着は優れていて、辺縁漏洩は起こりにくいと思います。
もちろんCR充填でも歯質面を平滑に仕上げたり、テーパーを付与することは避けなければなりません。
むしろ窩洞内はディンプル付与など不定形に形成しましょう。

 - 削らない・抜かない歯科治療, 今日の2次カリエスシリーズ