今日の抜歯再植術シリーズ63

   

60代女性、左上4、歯根破折

FCKがメタルポストごと外れたということでしたが、残念ながら歯根が縦に割れていました。
テーパーがついたメタルポストを歯根に差し込んだら、割れるに決まっています。
現代歯科医学は数百年前からの伝統を墨守するあまり、機械工学的には全くダメダメな方法を採用し続けているのです。
もうそろそろ再検証した方がよいでしょう。

破折前のレントゲン写真

破折後のレントゲン写真

正像
クラックが見えます。

鏡像
歯肉息肉が破折部分から上がってきています。

抜歯すると完全に破折していました。
通常は「歯根破折」という診断名は「抜歯」という処置のための病名で、それ以外の選択肢はありません。

でも、どこの歯医者に行っても抜歯しかないという診断でも、抜歯した後再建して再植できるケースはけっこう多いのです。
しかも技術的にはインプラントよりも簡単で、予後もインプラントよりも確実に良いのです。自分自身の歯なんですから、それは当然ですよね?

若い歯科医師の皆さんはこの「抜歯再植」に挑戦してみられると良いと思います。
意外に簡単なことに愕然とすると思います。
しかも患者さんからは絶大な信頼を受けます。もう絶対に他所の歯医者に行こうとは思わないはずです。
こういうことの積み重ねをしていけば、「地域で一番の歯医者さん」になるのはそんなに難しいことではないのです。

もちろん予防歯科としての体制は整えておくことは必須ですが。

抜歯窩は膿瘍を鋭匙(鋭匙ピンセット)で掻爬しておきます。

つづく

 - 削らない・抜かない歯科治療, 今日の抜歯再植術シリーズ