院内感染対策 その2。

      2017/02/26

実は患者さんごとに、
回転切削器具(歯を削る道具)を完全滅菌している歯科医院は少ないのです。

理由はEOG(ガス滅菌)以外の滅菌方法では器具がいたみ易いので、
事実上、患者さんごとに滅菌できないのです。

なぜEOG(ガス滅菌)を使えないのかというと、
★ガスを扱うための資格の問題。
(資格試験のために勉強しているヒマが無い!!)
★専用のガス滅菌器が必要、患者さんの数だけ切削器具を用意する、設備の問題。
(滅菌には数時間かかります。その間に必要になる数だけの器具の予備が必要。)
★ガスが高価、ランニングコストの問題。
(これは低すぎる歯科診療報酬の問題、頑張ると赤字でつぶれちゃう。)
★忙しいのにやってられない、時間と人件費の問題。
(専任のスタッフが片付けて次の方のセットまで約4分。)
★忙しいのに、、と思ってしまえる歯科医師の意識の問題。などなど。

通常の歯科医院では一日一度だけ、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)で滅菌、
あるいは単なるオイル洗浄などです。
患者さんごとには、アルコールなどで拭くだけ、
或いは加熱したガラスビーズに器具を突っ込んで、気持ち消毒程度。
とても完全滅菌ではありません。

I歯科では壊れやすい機械器具やプラスティック製品は患者さんごとに
EOG(ガス滅菌)で完全滅菌されます。
歯科医院で特に問題となるのはB型肝炎ウイルスです。
感染力が非常に強く、滅菌操作には神経をつかいます。
このウイルスに有効な滅菌方法は、
EOG(ガス滅菌)、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)、
グルタラールアルデハイド(商品名ステリハイド)などいくつかありますが、
全ての病原菌や芽胞、ウイルスに有効で
しかも機械器具にやさしい完全滅菌の手段は
EOG(エチレン・オキサイド・ガス)だけなのです。
しかし、この数年来EOGを取り扱うには、
「特定化学物質等作業主任者」という資格が必要になりましたので、
ますます小規模な歯科医院では使うことが難しくなりました。
#うちではかずえちゃんに診療休んで行ってもらいましたけど、、、。

☆消毒・滅菌については担当者による別のシリーズを計画しています。

 - 削らない・抜かない歯科治療, 院内感染対策。