今日の充填治療375.01(中級編)

      2017/11/19

前回の続きで反対側の左上4、咬合性外傷による歯冠崩壊、自発痛+

前回の続きです。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-23249/

40代女性、咬合性外傷による歯冠崩壊、自発痛+
強い外傷性咬合により、クラック>虫歯>歯冠崩壊となったと思われる。

小臼歯部は垂直咬合時に最初に接触する部位の人は6番の次に多い。
それで最初に外傷力により壊れ始めるということはたまに経験する。

専門家の皆さんはこのデンタル画像を見て、どう思われるでしょうか?
仮性露髄かもしれない、そもそも露髄していると、しかも露髄していて、長時間経過していると思われる場合、感染歯髄だろうから、抜髄しか有り得ないとお考えの歯科医師の皆さんは多いと思います。これが最も無理のない一般的な診断だと思います。

ところがそうではない。仮性露髄だろうが、真正の露髄でしかも長期間経過している場合でも拔髄は不要なケースは非常に多い、否、ほとんどなのです。

ここの読者の歯科医師の皆さんは歯髄が失活してミイラになるが、感染もせず、そのまま長期間に渡り安定な状況を続けることができることを「乾酪壊死」と呼ぶことをご存知だと思いますが、この状態は意図して得られるものではなく、どうしたらそういうことができるのかご存知の方は少ないと思います。

で、今日は惜しげも無く、その伝説の「乾酪壊死」を実現するノウハウの大公開ですw
まあ、処置方法を公開しても、実際にできるのか?というのとは全く別の話です(単に技術的な問題ではなく、経営的上の問題w)。

実はα-TCPセメントと使うといとも簡単に「乾酪壊死」を実現できます。
しかも最悪のケースで「乾酪壊死」で、ほとんどの場合は失活しません。

・・・初診時にα-TCPセメントとル○コンで仮封しておいた。信じられないでしょうが、痛くはなりません。腫れたりもしません。

ル○コンを除去すると、歯肉息肉は取れていなかった。取れていて欲しかったw
以下鏡像

局麻下で電気メスで歯肉息肉を除去。多分一般の方は電気メスを使うと組織がどうなるのか見ることはできないと思うので、敢えてご供覧。

軟化象牙質(虫歯)を露髄しない程度に除去する。漏洩を回避するために接着マージン付近だけは新鮮歯質を確保する。露髄しそうなところの軟化象牙質は無理に取る必要はない。α-TCPセメントで再硬化するからだ。

抗菌剤添加のα-TCPセメントで覆罩(ふくとう)

CR充填は2回法で行った。滲出液が多い場合などに有効

CR充填終了後

以下、正像
一般の方はこう言ったCR充填はふつうに行われていると思われるかもしれませんが、残念ながらそうではなく、歯医者さんでもどうやったらこんなことができるのか、全く考えもつかない方が多いのです。

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