今日の充填治療378(中級編)

   

30代女性、左上6外傷性カリエス。甘いものがしみる。歯ぎしり。

これは虫歯系の症状です。虫歯とは限らず、歯髄に砂糖などを食べた時の濃度変化や酸産生菌が産生したH+がイオン伝導により歯髄を刺激していることと解釈できますので、クラック(ヒビ)でも同じ症状が出ます。

見たところ、楕円部分に白っぽく虫歯が見える。
またクラックも見える。クラックは隣の7番のCR修復部分にも見られる。
この方は自分の子供に歯ぎしりがうるさいと指摘されているが、自分では自覚していない。外傷性咬合とはそういうものだ。自分では気がつかないのでそれだけ厄介だ。

インレーを除去すると隣接面カリエスがあった。
1年前のレントゲンでははっきり写っていない。
この1年で急速に進行したものだと思われる。

クラック部分からエナメル質が破折している。

正像

象牙質にはクラックがないように見えたのでα-TCPセメントで覆罩して

CR充填した。

次の日、咬合痛がひどくなったというので、咬合調整している。
今日は症状は治まっている所為か電話はない。
この方はナイトガード(歯ぎしり防止装置)ができない方で、無意識のうちに外してしまうそうだ。今後歯牙破折に進む恐れがあり、将来的には厳しいと思う。

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