今日の抜歯再植術シリーズ73.01

お年賀をいただいた皆様、ありがとうございました。
お返事書けなくて申し訳ありません。
今年もよろしくお願いいたします。
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60代女性、右下6、外傷性歯牙破折、穿孔?側枝?
この方は開業当初からの患者さんで当時から左下の7番は欠損していて、早期に左下6番は破折し手を尽くして何とか抜歯は免れているが、とうとう今度は右側の6番の番ということだ。
この歯の遠心根が破折したので残そうと思えば再植するしかないのだが、その前から分岐部病変や近心根のPerはあった。再植の画像は見飽きたと思うので、15年分のレントゲン写真を遡ってアップしてみたい。
前回の続きとなりますが、
http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-24135/
2003/10/22
15年ほど前のXrayがデジタル化されている中では最も古い物で、
エンド治療直後の画像のようだ。
この頃から頬側の歯槽骨が下がり始めている。
近心根は根尖まで器具が届かなかったようだ。
2006/11/21
3年後だが状況は大きくは変わっていない。
2007/5/16
4年後、歯根分岐部病変が進み、近心根にも炎症が見られる。
2007/7/3
再度エンド治療を試みた。
近心根は穿孔もしくは側枝から根充材が外に出ている。
これはオブチュレーション法では根充成功と判断する。
2009/7/10
病巣は少し小さくなっているようにも見えるが。。
2013/4/13
近心根の病巣は外と交通したようで、溢出した根充材が排出されている。
2015/4/13
歯槽骨は下がり、分岐部と近心根の炎症は大きくなっている。
通常はこの時点で保存不可能の診断となる。
2017/12/13
で、今回の画像、補強冠も入れているが遠心根は破折して抜歯しか治療方法がないのが確定した。
つづく