今日の抜歯再植術シリーズ74.01

   

・・70代女性、右下5、歯根破折

ブリッジの支台歯は遠からず破折すると思ってよい。
この方も20年近く来院されていますが、
硬いものを食べないように気をつけてくださいね。。と来院されるたびに言っても、
実際に折れるまでは他人事だ。
人間そんなもんだと思う。

前回の続きです。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-24673/

この症例に限らず、破折する歯根にはメタルポストが装着されているケースが多い。
レントゲン画像を見ていただけると判るのだが、ポストの先端付近で破折している。

ヤング率の異なるメタルと歯質を接着して咬合力等の外力が働くと、メタルポストの先端部分に曲げ応力が集中するだろうことは機械工学的な常識があれば容易に想像がつく。
ところが歯科医学では頑なにポストに拘り、これを捨てようとはしない。

18世紀の歯科医学の書籍のイラストで見たことがあるので、その歴史は古いと思われる。
確かに、差し歯という言葉があるように、歯根には俗に言う神経の管があり、そこに何かを差し込んで、歯冠を固定しようという考えが浮かぶのは仕方がない。

ともかくポストが入っている歯根は遅かれ早かれ破折するのは避けがたい。
特にブリッジの支台や前歯部のポストは過大な応力がかかりやすく破折しやすい。

これがブリッジの全体像で

拡大像。歯肉にはGAができている。抜歯した時に判ったが頬側の歯槽骨は広範囲に失われていた。

つづく

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