今日の抜歯再植術シリーズ74.04

   

・・70代女性、右下5、歯根破折

ブリッジの支台歯は遠からず破折すると思ってよい。
この方も20年近く来院されていますが、
硬いものを食べないように気をつけてくださいね。。と来院されるたびに言っても、
実際に折れるまでは他人事だ。
人間そんなもんだと思う。

前回の続きです。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-24755/

・・この方、70代なので、この先何年生きるのか?人生90、100というのは当たり前になってきていますので、下手すると(w)20年も30年も生きなくてはならないかもしれないのです。

人間生きている限り食べないといけないので、やはり歯は必要です。

この歯は通常、保存は不可能で、抜歯以外の選択肢はないのです。
しかし、ここで抜歯すると、手前の4番を使ったブリッジにするのが最も多い選択肢になりますが、
欠損歯が増えるので、残っている歯にとっては負担が大きくなります。

要するに今度はブリッジの寿命が短くなります。
あと、20年も30年も持つか?
その可能性は限りなく低い。
10年すら怪しい、そういうことです。

歯医者も長くやっていると、自分が手がけた症例の将来がはっきり見えてくるのです。
ああ、この歯はあと何年の寿命とかw

虚しいこと限りがありません。

より高度でお高い治療をすれば良いのでは?と若い歯科医師や素人さんは思うかもしれませんが、
関係ないのです。

いじった(削った)歯はダメなんです。
だから僕は歯を削ることは基本的にしません。

ま、そういうことですので、抜歯は先送りする、そういうことしか考えられないのです。
抜いてブリッジとかインプラントとか、そっちの方が何倍も儲かる。
それでも、僕は抜かない方が良いと思うのです。

この症例では10年抜歯を先送りできる可能性があるのです。

・・再建した歯は

抜歯窩に

挿入します。

このままでは生着する前に抜けてしまいますので、

隣在歯に接着固定します。

仮封材で包帯して投薬。
1ヶ月以上経過の後、ブリッジを再製作します。
ただし、4番とも接着固定します。

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