今日の抜歯再植術シリーズ76

   

30代女性、右上5、歯根破折

半年程前、右上4欠損にブリッジを入れたが、
右上3を削るのが嫌だということで、延長型ブリッジを選択されたが、
やはり5番が破折した。
これはテコの原理で支点に大きな咬合力が働くので、支点になる5番は破折する可能性は非常に高いことはわかっている。

精々取り外しの義歯か、接着性のポンティックにするか、あるいは何もしない方が良かったのでしょうが、
患者としても見かけ上4番の欠損部位に何か入れたいし、
歯医者としてもお金は欲しいw
延長型のブリッジはその妥協点だったと思うが、その結果はやはり厳しい。

5番の歯根には破折線が見えており、歯肉から排膿している。


5〜6間を切断し、ブリッジを除去してみた。
やはり歯根は割れている。

抜歯歯牙を見てみると、膿瘍が大きい、特に歯根尖付近の膿瘍は破折線部分の膿瘍より何倍も大きい。

大きな破折片を見てみると、根管内はFeSで汚れている。
根管内は嫌気性の細菌の生息場所になっていたということが分かる。
大きな膿瘍は根管内の細菌に対応していたものだと思う。
要するに破折の前にエンド治療不良という実態があったとうことだ。

つづく

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