歯科医院長mabo400のブログ

I歯科医院の高楊枝通信。

今日の充填治療その128 (2)

2017/03/20
 
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60代男性、右下7遠心カリエス。自発痛-。
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この方に限らず、虫歯は遠心面(奥の方)にできやすい。
それは一本の歯でも奥の方が相対的に酸素濃度が低いので、
通気差腐食」が起こるからです。

要するに歯は金属と同じように扱えるセラミックスの一種です。

今日は右下の一番奥のさらに後ろの面のCR充填ですので、
CR充填技術としては超絶技巧系です。
直接は見えないし、舌やほっぺや唾液や血液に邪魔されて、充填は極めて困難なのです。
他にやっている歯医者がいないことはないでしょうが、
画像を見ることができるサイトは世界でここだけでしょう。

でもまあ、やればできます。

器用な日本人ならできる歯医者はいくらでもいるでしょう。
ここに実際にできるのだよ、という見本がありますから、
やりたい歯医者さんは安心してトライしてください。

写りが良くないのですが、遠心のウ窩には歯髄息肉ができています。
これは歯髄(神経)から変化した炎症性の組織ですが、これがあると症状は安定しています。
一種の生体防御反応と見ることができます。

しかし、充填には邪魔ですので、息肉に直接麻酔して電気メスで切除しました。
歯髄息肉を切除しただけで、CR充填??、、
こういうケースの場合は神経を取ります。そうしないと歯髄炎や歯髄壊疽になって患者は痛い目をみます、、
と教科書に書いてあることを信じて疑わない歯医者さんには信じられないことでしょうが、
抗菌剤入りα-TCPセメントを使えば、問題なくCR充填だけで済ますことができるのです。

トンネリング技法で内側から虫歯を除去していきます。
マージン部の接着に必要な1mm程が健全歯質であることが必要なだけですので、
それ以外の虫歯は乾燥できさえすれば、残しておいても問題はありません。

充填より先にα-TCPセメントで露髄部分を覆うことが困難な症例ですので、
まずCR充填を先にして、後で余分なCRを削り出して、抗菌剤入りα-TCPセメントを注入しました。
硬化後2次的にCR充填をします。

遠心面観(鏡像)
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直視(正像)
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咬合面観(鏡像)
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抗生物質と痛み止めを1回分飲んでいただき終了しました。
・・痛くなったら来てね。。と一応言いはしますが、来た人はほとんどいません。

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