歯科医院長mabo400のブログ

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酸蝕症の電気化学的考察1

2018/05/18
 
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50代女性、酸蝕症

この方、柑橘系が大好きで、いつも食べている。温州とか清美とかキンカンとか、そういうの。

で、歯が溶ける。柑橘系の酸性度はpH3前後で炭酸飲料と同じくらいだ。

一般にはこの歯が溶けるのは虫歯ではなく。純粋に酸で溶けるものだと思われているが、実際は歯(リン酸カルシウム)は卵の殻(炭酸カルシウム)と違って酸には強い。pH3のコーラに数週間つけ込んでも、溶けてなくなったりしない。ちょっとだけ表面が柔らかくなったような気がする程度、まあ、気のせいかもね?と言ったところ。誰でもできる簡単な実験なので、やってみられることをお勧めします。

え、、歯は酸には溶けないではないか、、!と愕然とすること請け合いですw

まあ、酸蝕症が虫歯とは違うらしい、というのは虫歯菌がいそうもないところが溶けるからで、虫歯とは別物だと思われているが、そうだろうか?
実は虫歯は細菌感染症だと信じきっている歯医者が多いので、なんか釈然としないまま、酸蝕症だ、と言いはっているだけなのです。

で、眠いので今日はここまで。

解説するにはポンチ絵を描かなければいけないのですが、手が動かないので、相当気合を入れて取り組まないといけないので、つづきはまた明日以降ですw

まあ、ネタ元のリンクを貼っておきます。虫歯もそうだが、歯が溶けるのは単純に酸に溶けるのではなく、電気化学的腐食なのです。

ここの異種金属接触腐食と塩濃度差腐食を参照してください。

http://ms-laboratory.jp/zai/part4/5/5.htm

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Comment

  1. Opus 0 より:

    われわれの世代は子供の間で、コーラは骨溶かすとか歯を溶かすとかいわれてましたね。
    骨はともかく、歯については正しかったんですね。
    当時、公式には虫歯は酸蝕で、虫歯菌が生み出す酸が原因とされてました。
    それならみかんや酢でも歯が溶ける?
    と、当然の疑問が子供向けの本にも載ってましたが、これについての歯科の公式見解は、
    みかん等かんきつ類や酢はすぐに口内から出ていくので大丈夫です
    ということでした。
    ほんとかな? それならかんきつ類や酢は口腔内でどれくらいの時間どれくらいのpHをたもつ、虫歯菌の場合はどういうpHの経過になるともっと定量的解説があるべきでは? と子供でも思いました。
    当時すでにステファンカーブあったのですから。
    その後やっぱり酸の強い飲食物は酸蝕症引き起こしてあぶないという主張がされはじめ、酸蝕症も虫歯と同じだが、この場合は生物学的原因(虫歯菌)によらない酸蝕と再定義され、同時期の早期発見早期治療からMIへの大転換とあわせ、歯科常識(医療常識全般?)はあてにならないと肝に銘じました。
    ながらく摩耗原因説だったWSDも2000年代に入ると摩耗か外力(アブフラクション)かで専門家が対立、結局2010年を過ぎる頃には外力で決着したようです。
    先生の虫歯は腐食、局部電池形成によって大きく促進される、外力応力の関与も大きいというのは、最近述べている歯科医が増えているので、これから主流になっていくのでしょうか。

    • mabo400 より:

      WSD も有限要素法によるシミュレーションで歯茎部に応力が集中することが示されているのを見たことがあります。歯科医師の連れ合いもまさにDEJのエナメル質が剥がれようとしているところを目撃したことがあると言っていました。残念ながら画像を残すのを忘れたとかw。WSDは金属腐食学でいうところの応力腐食割れというのは確実なところでしょう。虫歯も金属腐食学分野では微生物腐食というカテゴリー分け(戦前から)もされているし、今更と言った印象しかありません。フッ素についても先日アップした八島・藤森ペーパーにHAのOH基がFを含むハロゲン族等で置換された場合の挙動を示唆していましたし、フッ素が虫歯予防に有効かどうかという問題は70年前の怪しげな疫学調査の結果ではなしに、OH基置換アパタイトのプロトン伝導性に的を絞ってもっと科学的に研究されるべきものなのでしょう。ま、そんなことよりプロトンがなければ酸蝕症も虫歯にもならないわけですから、その対策は簡単ですw HAにはプロトン伝導性があり、酸性溶液中(プロトン存在下)でHAと他金属間に自然電位が発生することがわかった以上、虫歯は電気化学的腐食だということが確実になったと言ってもよく、こういう流れが主流になっていくのは必然で、業界人としては今まさに歯科医学の学問としての転換点にいることを強く認識するべきでしょう。

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