今日の抜歯再植術シリーズ81.00

   

60代女性、左下6歯根破折

何もなくて歯が割れたりすることはない。その背景には必ず外傷性咬合が隠れている。必要以上に強い咬合力で噛んだり、硬い歯ごたえのある食品を好む、噛み締め癖や就眠時の食いしばりや歯軋り、常に精神的ストレスを抱えている、スポーツ選手に多い過大な噛み締め。本人はこれが普通だと考えていたり、外傷性咬合習癖に全く気がついていないことが多い。

最近非常に多くの外傷性咬合の症例を見かける。虫歯、歯周病から顎関節症に至るまでありとあらゆる口腔疾患の直接間接的な原因になりうる。こんな状況では、日本はどうなってしまうのだろうか?心配になってしまう。

この方も外傷性咬合の持ち主で、ナイトガードを使用しているが、熱いものがしみて一部歯髄が失活したことがある。外傷による血栓が歯髄内の毛細血管を詰まらせる歯髄梗塞による歯髄壊死か、クラックから侵入する微生物による歯髄壊死だろう。
少しずつ壊死歯髄を除去していたが、最終的には遠心根のエンド治療をしている。
また外傷性咬合特有のすり鉢状の歯槽骨の垂直吸収が認められるのがわかると思う。

2016/01/20

補強冠を入れたりナイトガードを作製して2年あまりが経過したが、とうとう遠心根が破折した。加圧根充などするとクラックがあってもかろうじて持ちこたえていた歯が割れることがある。歯根などの円筒型の形状は内部からの圧力に弱い。

2018/05/18

つづく

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