今日の抜歯再植術シリーズ85.01

      2018/07/02

40代女性、右下6、2次カリエスに因る抜歯再植

昨夜は高齢化社会に備えた歯科医師の役割みたいな話を、昔歯学部で習ったそのままの先生が髪は白く薄くなっていたが講師でやってきて、若い歯科医師が多かったけれどみんなで授業を受けた。
加齢・疾患に伴うフレイル(心身の虚弱、認知症含む)、サルコペニア(筋力の低下、咀嚼嚥下などの口腔機能低下)、それらに診療室や在宅診療でどのように対処するか、なるべく要介護状態にならないようにするにはどうするか、なってしまった時にどうするか、地域の関係他職種とどのように連携していくか、そんな話だった。誰でもそうなる。自分もそうだ。厳しい状態が常態化していくだろう。

前回の続きです。
http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-27304/

・・今を遡ること3年前、2015/11/09のことでしたが、
FCKのメタルコアの脱離に気がつくのに遅れて、もうダメかな。。と思いつつも、
歯冠修復した。

3年後、咬合時に違和感があるというのでレントゲンを撮ってみた。
歯根分岐部の透過性が増している(軟化象牙質化している?)。また近心根の歯槽骨が下がっている。虫歯か何か別の問題があるように見える。
やはりダメだったか。。

2018/06/20

CKと歯質の間に隙間も見えるようですので、

CKを除去してみた。ピンレッジドCRコアは健全だったが、

内部はドロドロだった。
特に近心根は割れているように見える。

歯肉縁下の虫歯なので、抜歯再植を試みるつもりで水硬性セメントで仮封した。

この時点で通常は治療不能で抜歯の診断です。それどころか3年前ですら大半の歯科医師は抜歯の選択をすると思う。通常のメタルコアを入れて歯冠修復する治療は無理だからだ。

人生90〜100の時代にあっては、この歯がこの後40〜50年持つ可能性はほとんど無いと思う。僕も後何回再治療をしてあげられるだろう。こっちも寿命がある。いつまで手が動くか、それも分からない。

絶望的に人生が長くなっているのに、安易に削り過ぎたのだ。そのアンバランスが今後数十年に渡って歯科医師を悩ますだろう。
あ、悩まないかw 「抜いて入れ歯」だねw

つづく

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