今日の2次カリエスシリーズ91

   

40代女性、右上7、遠心2次カリエス。右上8、近心歯根面カリエス。

この時の方で、左下6だけではなく、他の歯にも抜歯寸前の深刻なトラブルを抱えている。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-26550/

レントゲン写真では歯肉縁下のカリエスで、通常の歯科治療は困難な症例。
保存を諦める歯科医師も多いと思う。

鏡像

FCK除去後

メタルコア除去後、歯質は軟化象牙質になっている。

除去した冠とコア、セメントは効いていない。トラブルの有無にかかわらず修復物のセメントが生きている症例は少ないのが現状だ。それでも問題が生じていないケースも多い。それは嫌気性の硫酸塩還元細菌が侵入できる程度の隙間なら虫歯の進行は遅いということを示している。FeSがイオンの伝導を遮断するからだ。

この症例では隙間が大きく好気性、通性嫌気性の酸産生菌が優勢だったと思われる。
要するに食渣の滞留に寄る細菌への餌の供給(歯質に電導性のあるH+の供給)、メタルと歯質間のイオン化傾向の差による異種金属接触腐食、酸素濃度差腐食による2次カリエスが進行してしまった。

つづく

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