ノンクラスプデンチャーの考え方その1

      2018/07/08

この記事は歯科関係者向けのもので、一般の人にはわからない用語が出てきますが、わからない人は飛ばしてください。

うちでは「パッチン義歯」と呼んでいる
クラスプという金属を使わない義歯というものがあって、
まぁ、見かけを気にする患者さんには好評ですが、
普通の部分床義歯とは設計法がちょっと違うように思う。

というのは、ノンクラスプデンチャーの素材がフレキシブルだということがその前提にある。

通常のクラスプは金属で作られるのですが、この素材はそれほど弾性があるわけではないので、クラスプ内でその機能を網羅できる。
一般には、その機能として支持、把持、維持と少なくとも3つの要素があるのですが、フレキシブルな素材では、この機能が元々弱い。
したがって十分な性能を得るためには広い面積が必要となる。

3つの機能を色々な部分に受け持たせることが必要だということだ。

とりあえず、模型を見ながら実際に設計をする過程で説明したい。

まず、床の外形を決めるにあたってはいわゆるクラスプ部分は左右で同じ程度にする必要がある。
赤のラインがそれで、2歯+1/2となっているのがわかると思う。

外形を決めたらサーベイラインと呼ばれる義歯の着脱方向を決めるラインを義歯の模型の全周に渡って平行に保持した鉛筆の芯で描く。
この線は歯牙や歯槽骨の最大豐隆部を表すので、この線より上が支持部、下が維持部となり、両サイドにまたがる部分は把持部となる。

つづく

 - 削らない・抜かない歯科治療, 義歯