今日の充填治療その152

      2017/02/26

20代女性、左上6、自発痛+。
穴は小さいのですが、内部の象牙質だけが完全に溶けてしまっています。
エナメル質は溶けているようには見えないのです。
虫歯が酸で溶けるという説ではこのような虫歯の発生メカニズムを説明できません。
(もちろん’Fluoride bomb’という考え方でも)

酸で溶けるのなら、象牙質だけではなくエナメル質も溶けるはずです。
そもそもバクテリアが生息できるpH.3~4ではエナメル質も象牙質も溶けないことを確かめたことがあります。

虫歯の電気化学説によれば、歯牙は金属と同じように取り扱うことができ、
エナメル質と象牙質のイオン化傾向を測定することも可能で、
それはエナメル質<象牙質であり、
酸性電解液中で電池を形成し、エナメル質がプラス電極、象牙質がマイナス電極となり象牙質だけが電気化学的に溶解する、ということです。
同様の現象は金属の電気的腐蝕として知られていますし、電解研磨として工業分野で実用化されています。

虫歯の内容物の位相差顕微鏡の動画も撮りましたが、多くはありませんが、バクテリアが生息していました。
窩洞内のバクテリアの有無は虫歯の本質的な要因ではないのですが、酸産生菌なら電気的腐蝕を促進します。
また、窩洞内の酸素濃度が低いと酸素濃度が低い方の電極の電気的腐蝕が促進されるという現象が工業分野では知られていますので、酸素呼吸している好気性菌、通性嫌気性菌が窩洞内に生息していれば、電気的腐蝕の促進要因になります。

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 - 削らない・抜かない歯科治療, 虫歯の電気化学説