今日の抜歯再植術シリーズ86.01

   

40代女性、右上1、歯根破折

食べていると、突然音を立てて割れた。

詳細はわからないが、アメリカで歯列矯正治療を受けたことがあり、アメリカでは上顎前歯部の歯列を引っ込めた方が美人だ、という考えで、歯科矯正治療を薦めるようだ。
それで、下顎前歯が上顎前歯の裏側に強く当たるようになり、歯根破折に至る。
アメリカの矯正歯科医が対策を取っている形跡は認められない。ただ患者にはこれが良いのだ、と思い込ませる話術は得意なようだ。

ただでさえ短い歯根は太い角ワイヤーを使った所為か、吸収されて、さらに短くなっている。

患者の将来を考えると、厳しい事態しか思い浮かばない。

前回の続きです。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-27515/

・・抜歯歯牙を綺麗にして再建する準備をするのですが、接着面は新鮮面でなければ接着剥がれが起こります。綺麗にしつつディンプルを形成して接着面積を増します。

歯冠部

歯根部

根尖の根充材も

削除しておきます。

貼り合わせて再建する準備ができました。

○ーパーボンドとCRで一気に組み立てます。内部には既成のポストを入れておきます。

歯茎線よりかなり下に破折線がありますので、差し歯にするなどの通常の歯科治療が無理だということが解ると思います。
歯茎線と破折線の間の歯根膜がなくなるので、歯槽骨と歯肉が破折線まで下がります。

つづく

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