今日の2次カリエスシリーズ95

      2018/09/16

60代女性、左下6

20年経過のクラウンだが、見かけは問題はない。

ところが、クラウン(冠)を除去してみると、黒くなっている部分はセメントが効いていない。隙間があって硫酸鉛還元細菌が生息していたということがわかる。

その除去したクラウンの内面。黒色部分が隙間があったところ。

その部分を除去して、印象(型取り)した。

多かれ少なかれ、クラウンやインレーは脱離している。
全部ではなくても部分的には脱離している。

ではなぜ虫歯にならないのか?

それは嫌気性の硫酸鉛還元細菌が生息できる十分に嫌気性の環境なら、虫歯になはらない。硫酸鉛還元細菌は最終的にはFeS(硫化鉄)を産生するが、それは電気的には不導体だからだ。

好気性の酸産生菌が生息できるほどの隙間になれば一挙に虫歯が進行する。

虫歯の進行条件とは「酸性環境」と「歯質と対電極間の起電力」だ。
このどれが欠けても虫歯は進行しない。

実は150年ほど前、合着用セメントがない時代があって、そのころはゴールドのクラウンやインレーをセメント無しで、マレット(金槌)で突打圧接していたのだ。好気性菌の生息環境に適しない程度の隙間なら十分だったのだ。
現代歯科医学ではこのことに合理的な説明ができないので、スルーしている。

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