今日の何やっているの?シリーズ397

      2018/10/06

昨日からPCがネットへのつながりが悪く、今日もジタバタしていたのだが、よく解らない。アンテナとアンテナの間に隣家の植え込みの木が伸びてきて電波を邪魔しているのか?
今一時的に繋がったので、昨日できなかった記事をアップしてみたい。

このところ、うちの経営状態が思わしくなく、
今年の診療報酬改定で、うちの稼ぎ頭のPMTCの診療報酬が下がられたのが直接の原因なのだが、どうしたものか考え中。
開業から20年以上経って機械器具も次々壊れ始めているのだが、更新ができない。中国製の安い部品を買って自分で修理してしのぐしかない。
信じられないかもしれないが、これが日本の歯科医院の実態だ。

そこで、日本の歯科医療というものがどんなものなのか?
歯科医院の経営者としてみるとどういう見えるのか?
ちょっと考えてみたい。

一般の人は歯医者は自費治療とか高いし、儲かっているんじゃない?とか、
でも、年収300万いかないワープアが多いと言われているよね?これでは結婚とかできないよね?。。とか、こんな認識ですかね?

日本の保険診療報酬は世界的にみるとかなり低く、世界平均の約1/10だ。
特にいわゆる歯科医療と思われている、根管治療、CR充填、インレーやクラウンによる歯冠修復、義歯作製は歯科医療が保険導入された1965年当時(53年も前だ)の診療報酬の相場が基準になっていて、それ以後物価上昇分に見合った診療報酬改定が行われているとは言いがたく、保険診療だけでは経営的にはかなり無理になっているのが現実だ。

そこで、現状、歯科医師の一番重要な仕事は営業だ。
保険より自費治療の方が丈夫だし、時間をかけて丁寧に治療するのだから良いのです、だから自費にしてね。さらに自費でもお高い方が長持ちするのでこちらがオススメ、、という営業の仕事が重要な位置を占める。腕より営業力だ。ススメル内容は嘘でも詐欺でもいいのだ。どうせ、自分にも患者にも判りはしない。自分で技工して作ったことなどないのだから当然だ。これは日本だけではなく、世界中の歯医者がそうだ。

ここにアップしているCR充填はどんなに時間がかかる超絶技巧のケースでも保険診療では一律2000〜3000円。しかも1初診1回だけの算定なので、歯周病の継続管理中は2回目以降の保険請求はできない。ただでやってください。ということだ。
クラウンもAgで7000円、経費を除けば3000円。2年間は再治療しても保険請求できない。義歯も同じで技工料で診療報酬は消える。義歯の再製作は6ヶ月縛りだ。

一方、予防歯科での歯周病管理のPMTCは2000円、SPTで7000。
これらは歯科衛生士の仕事だが、歯科医師の仕事より診療報酬は高い。
これは保険導入されたのが18年程前で、比較的最近だからだ。

うちのような「削らない」、「抜かない」を標榜する歯科医院は予防歯科で頑張るしかない、だから「高楊枝通信」なのだ。高楊枝というのは「武士は喰わねど高楊枝」と言って、食えないほど貧乏でも、いつも楊枝をくわえていて、今食べたばかりだよ、、と見栄を張るということだ。

CR充填、インレー・クラウン修復や義歯作製はそもそも赤字なので、これだけを保険でやってくれと言われても厳しい。第一、身体がもたない。
要するにこれらは予防管理に来ていただくための客寄せパンダだ。

誰でもこれ以上歯を削られるのは嫌だ、神経をとられるのも嫌だ、抜かれるのはもっと嫌だ。
でも、これら全てに応えていても歯科医院の経営は成り立たないのが現実だ。

だから、悪魔に魂を売って、(まだ十分使える歯を抜いて)インプラントなのだ。

でも、うちは歯周病の予防管理だ。これだけが患者にとってもうちにとっても唯一WinWin の関係になれる方法だからだ。

歯周病の継続管理に早く進めたいので、痛くてやってきた患者の歯でも神経を取ったりしない。グズグズ根管治療をしながら歯周病の治療をしたフリでお茶を濁して、あわよくば自費のクラウンを入れようという日本中の歯医者がやっているビジネスモデルは採らない。人生100年時代を考えれば、そんなことは患者のためにならないのは明らかだから、虫歯系の治療は一回で終わる。CR充填でそれは可能なのだが、誰もしない訳は判ると思う(遠くてうちには来れないが、近くで同じことをやっている歯医者を紹介してくれという問い合わせがよく来るが、そんな歯医者がいるワケがない)。

よその某有名予防歯科医院でも、自費治療がないと経営は成り立たないのは同じだ。

以下の図は予防管理を受けなかったら歯を失ってしまうよ。
何も考えずに歯科治療を漫然と繰り返しても歯を失ってしまうよ。
でも、歯周病で順調に失いつつある歯でも治療と管理を受ければ、これ以上歯を失うことはないのだよ。というのが赤のラインのところだ。
そして、赤丸は滅多に治療はしないけれど、するときは1本30万円のクラウンでお願いします、ということだ。

・・やっと、本題だが、50歳男性、右上7頬側歯茎部カリエスと右上3の遠心隣接面カリエス

なぜこれらの部位に虫歯が多発するのか、今までの歯科医学では十分な説明はできない。唾液がかかり難いので酸を洗い流せないからでは?とか、磨き残しが多いからでは?と言われているが、本当かな?今回ノーベル医学生理学賞を受賞されたあのお方もおっしゃっていますね。教科書に書いてあることを疑え、嘘だからだ。

右上7

虫歯の電気化学説ではこの部分のカリエスは酸素濃度差腐食の一形態に分類される。
これは酸素が少ないところが腐食電極となり電子が奪われ腐食が起こるというものだ。
プラーク下の虫歯も同じなのだが、さらに口腔内全体で考えてみても、この部分が最も酸素濃度が低い。いつもほっぺで覆われているからだ。

虫歯はマージン付近だけはしっかり取る。接着剥がれにより電解質が侵入すると虫歯が再発するからだ。

念のためα-TCPセメントで覆とうする

CR充填後

右上3

この部分は確かに磨きにくい、右利きの人は右側の前歯部は歯ブラシの当たる時間が短すぎする。つい磨き飛ばしてしまうからだ。

それでも一本の歯でも遠心(奥側)が虫歯になるのはなぜか?磨きにくいのは同じだろう?
これも酸素濃度差腐食だ。一本の歯でも遠心の方が近心の方が酸素は少ない。だから遠心が腐食電極となり選択的に腐食する。しかもちょうど口唇で歯が半分隠れる。後ろ半分は酸素が少なく腐食電極になる。

マージン付近はしっかり新鮮歯質を出す

α-TCPセメントで覆とう

CR充填後

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