今日の抜歯再植術シリーズ96.01

      2018/11/26

40代女性、上顎左右7、外傷性咬合による歯根破折

噛むと痛い、口臭がひどいという症状で、
かかりつけの歯医者さんで、このまま様子を見るが、抜歯するしかないだろうと言われたので、
うちに来られた。

口コミでうちに来られる人が増えた感じでもあるのですが、
明らかに外傷性咬合が増えましたね。
この20年ほど、他国はGDPが2倍に増えている中、日本だけが減っているという奇怪な政治・行政が行われていますし、
まあ、将来的にお先真っ暗ですからね。
外傷性咬合の原因解明には社会心理学からのアプローチも必要でしょう。

前回はレントゲン写真を見ましたが、上顎の左右7が両方とも破折していました。
もう1つの外傷性咬合をうかがわせる所見としては下顎の左右67の歯槽骨が下がっている、
つまり歯周病が進行しているように見えることです。
外傷性咬合は虫歯だけではなく歯周病の原因の大きな部分を占めています。

http://mabo400dc.com/dental-treatment/post-29718/

今日は口腔内写真から、咬合性外傷の所見を見てみます。

右側方面観

緊密な咬合、歯茎部にできているWSD(楔状欠損)とCR充填の後。
すり減っている前歯部切縁。

関係ないかもしれないが、よく磨いているのだろう。エナメル質が摩耗して凹凸がなくなっている。
右上の1番の唇面は象牙質が露出してしまったのか、CR充填されている。
歯磨きもしているのに、歯がボロボロになってしまうと嘆かれていた。
性格的なものもあるのかもしれない。

正面観

前歯はフラットにすり減っている。歯ぎしり系の咬合習癖だ。
上顎歯列が内側に傾斜している。口輪筋や咬筋群がいつも緊張していることを示している。

左側方面観

上顎咬合面観

7番に咬合力が集中する咬み合わせなのだろう。歯牙破折している。
明らかではないが、こういうケースの場合、開口系の咬み合わせが隠れていることがある。
7番を低く調整するしかない。

前歯部切縁が摩耗して象牙質が露出している。
正中縫合部に骨隆起がある

下顎咬合面観

7番のエナメル質が摩耗して象牙質が露出していて、噛むとピリピリ痛い。前歯部切縁も摩耗している。
やはり骨隆起がある。

側方面観

緊密な咬合とWSD

右側

左側

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