今日の充填治療その177
2017/02/26

充填治療シリーズもアップしていないので、
どうでもいいような症例ですが、
ふつうの患者は見ることができないと思いますので、ちょっとだけ。
50代男性、右上3CR充填、右上2メタルボンド冠の2次カリエス。
自覚症状なし。
推定20年以上経過症例。
口蓋側
20年も経過すると、CRは保っても、金属冠はだめですね。2次カリエスになります。
金属と歯質では歯質の方がイオン化傾向が大きいので、電気的腐食が起こります。
これを「虫歯の電気化学説」と言いますが、まあ、当たりでしょう。
最初はCRの2次カリエスの再治療だけのつもりでしたが、
メタルボンドにも2次カリエスが、というより、
歯根面の冠で覆われていないところが虫歯だったので、この際再治療することにしました。
右上2は捻転歯だったので、右上3のアンダーカットが邪魔したのでしょう。
こういうことはよくあります。
メタルボンドを除去すると、
りっぱな2次カリエス出現。
マージン付近の虫歯は除去しましたが、メタルコアに添って、内部に虫歯が進行しています。
この虫歯を除去して、
コアをCRで作りました。右上3のCR充填を同時にしています。
右上3の隣接面はスライスカットしてアンダーカットにならないように配慮しました。
右上2は型取りしましたので、つづきは後ほどアップ予定。