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I歯科医院の高楊枝通信。

今日の充填治療その205 (2)

2017/02/26
 
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70代男性、右下3、歯根面カリエス。

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義歯が入っており、象牙質だけが虫歯になるタイプ。
臨床的にはよく見かけるのだが、
その原因はよく分かっていない。

一般には、象牙質はエナメル質より酸に弱い、
義歯が入っていて、唾液による自浄作用が期待できない、

とされているが、
根本的な疑問がある。

象牙質もエナメル質も細菌が作るpH4程度の酸には溶けないという事実をどう考えるか?
ということだ。

当ブログでは、虫歯の原因を「虫歯の電気化学説」で説明しているが、
これによると、
1、イオン化傾向がエナメル質<象牙質 であることにより、細菌由来の弱い酸性雰囲気中でも局部電池が形成され、
イオン化傾向の大きい象牙質だけが溶ける。
2、プラーク下は酸素濃度が低いため酸素濃淡電池を形成し、プラーク直下に孔食が形成される(微生物腐食:MIC)。
3、もちろん義歯が入っていると、酸素濃度は低くなり電気化学的腐食を促進し、唾液中の重炭酸塩による緩衝能に期待できなくなる。

最近は唾液の緩衝作用が注目されてきていて、「虫歯の電気化学説」が認められる素地ができてきているように思う。

軟化象牙質を全部除去する必要はない。
接着マージン付近だけ新鮮象牙質を確保すればよい。

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α-TCPセメントで覆髄

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CR充填後

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