今日の矯正シリーズ65

現在15歳男子、上顎ディスクレパンシー。
ディスクレパンシーというのは顎骨と歯牙の大きさのアンバランスのことで、
多くは歯の方が大きくちゃんと並ばないという状態。
矯正治療と言っても、
子供の頃からずっと診ているわけで、
診ていると言っても、メインは矯正ではなく、
基本は虫歯の予防管理や
一生自分の歯で過ごす為に、
自分の歯の健康は自分で守るという
しっかりした意志とその具体的な方法を身につけてもらいたいという、
そういう指導のことです。
ですから、歯を削ったり、抜いたりというバカなことは
本当に必要だと判断できない限りしません。
そんなことはひたすら我慢するのが僕の仕事ですw
でも、いろんな問題が起こると臨機応変に対応していくしかありません。
まあ、悪く言えば、行き当たりばったり、としか言えませんが、
虫歯がなくても、歯並びガタガタ、噛合わせも悲惨で、
将来的な、歯周病や咬合性外傷など、
審美性だけではなく、機能的な問題を抱えて生きていくことになっては、かわいそう。
それが予想できるのなら、どうにか回避させてあげたい。
そういうことも僕の仕事。
で、今日の症例は、6歳から予防管理をしていて、
12歳の時にディスクレパンシーの診断をして、
拡大床装置を入れたときから、
どうしても左上4番が歯列に入らず、
部分矯正をせざるを得なくなり、
部分矯正ならではの問題(固定源がなく、お互いに動かし合う)もあり、
部分矯正が1年半もかかって、
やっと、今日ワイヤーを外して、経過観察に入ったというものです。
6歳の頃から、1年〜1年半ごとの画像や、床装置やワイヤーを換えたときの画像を時系列で入れています。
細かい解説はしませんが、
延々9年間の苦労の跡をご覧下さいw
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2015/1/24
同側方面観